講師紹介と講座内容

講座のお申し込みはこちら


講師名:森田 克行(もりた かつゆき)
講座名:今城塚古代歴史館 森田克行特別館長の城郭考古学論

◆講師自己紹介
 高校時代に考古学系のクラブに所属し、陶邑(すえむら)古窯址群、安満遺跡、萩庄遺跡、龍谷大学在学中にはW・ガウランドゆかりの塚原古墳群、紅茸山遺跡、古曽部・芝谷遺跡、福岡県乙金(おとがね)古墳群の発掘にかかわり、高槻市在職中には上記のほか、高槻城跡、天神山遺跡、郡家車塚古墳、闘鶏山古墳、昼神車塚古墳、梶原寺跡などの調査を遂行しました。記録保存が中心の行政発掘にあって、普遍的な価値のある遺跡や遺構については、常に全国的な視点で評価し、保存につなげました。担当した遺跡の史跡指定と公園化は行政内研究者の勲章と自負しています。また遺跡実態を踏まえた地域史を日本の歴史全体の流れに位置付ける「新・地域考古学」論を展開し、独自の考古哲学を実践しています。職歴は高槻市立埋蔵文化財調査センター所長、文化財課長、地域教育監、高槻市立しろあと歴史館館長、今城塚古代歴史館館長を任じ、現在は両館の特別館長。
 研究テーマは弥生集落、弥生土器、銅鐸、邪馬台国紀年銘鏡、埴輪祭祀、大王墓、古代船、乾漆棺、氷室、官衙と山陽道、鵜飼、城郭の土木技術、城石垣、近世瓦など。主な編著・共著は『弥生土器の様式と編年』、『邪馬台国と安満宮山古墳』、『史跡闘鶏山古墳』、『今城塚と三島古墳群』、『よみがえる大王墓 今城塚古墳』、『継体大王と筑紫君磐井』、『大王の棺を運ぶ実験航海』、『新池』、『埴輪群像の考古学』、『阿武山古墳と牽牛子塚』、『藤原鎌足と阿武山古墳』、『摂津高槻城』、『江戸の開府と土木技術』、『高槻城から日本の城を読み解く』、『律令時代の摂津嶋上郡』、『たかつきの発掘史をたどる』、『天下泰平と高槻城』、「猿形埴輪の真相」など。近著に「倭王権と鵜飼儀礼」、「4世紀から9世紀の日本における造船・航海術」、「安満遺跡にみる初期農耕集落の様相」、「今城塚古墳と三島古墳群」、「再論・東奈良銅鐸」があります。また郷土の文化財の啓発シリーズとして、JA高槻の広報誌に発掘成果に基づく「郷土歴史探訪記」を月一回のペースで、これまでに90回以上にわたって連載中。

◆講座の内容紹介・受講される皆様へ
 令和二年に引き続き、私が学問的な興奮を覚えた課題を精選し、新シリーズの「今城塚古代歴史館特別館長の城郭考古学論」としてお届けします。今回は戦国時代から江戸時代の城郭史を考古学の面から講義します。具体的には昭和50年に城郭跡としては全国初の本格的な発掘調査をおこなった高槻城の調査成果をもとに、徳川大坂城修築までを視野に城郭の全国的な展開を辿ります。いずれも観察眼と脚で稼いだ成果で、それぞれのテーマについて、予備知識がなくても理解できるよう、懇切丁寧に解説いたします。本シリーズを通して存分に城郭考古学の醍醐味を味わってください。



◆講座スケジュール
月1回 金曜日 13:00〜14:30 
 

第1回 4月2日(金)
内容:キリシタン大名 高山右近の高槻築城 ―フロイスの『日本史』の記述を裏付け―
戦国期高槻城の石垣、障子堀、キリシタン墓地と発見された二支十字の墨書やロザリオの分析をとおして、信長と右近父子の戦略を探ります。

第2回 6月4日(金)
内容:信長と秀吉の城郭瓦をめぐって ―造瓦法にみるコビキ論と金箔瓦―
安土城の瓦は古代の製作法、聚楽第の瓦は近世の製作法で、その転換点は秀吉の大坂城でした。金箔瓦の変遷実態と合わせて、秀吉の合理性を読み解きます。

第3回 7月2日(金)
内容:近世城郭を下支えした土木技術 ―胴木組と枠工法護岸施設―
大規模な城郭を平野部に構築するため考案された土木技術を全国の調査事例から俯瞰します。

第4回 8月13日(金)
内容:城石垣の発展段階と高槻城の特質 ―石材産地、刻印、墨書から読み解く―
城石垣の発達ぶりをたどりながら、近世高槻城の石垣についてさまざまな情報を見極めつつ、構築の背景を明らかにします。

第5回 9月3日(金)
内容:天下泰平と徳川大坂城再築 ―内藤信正と藤堂高虎の暗躍―
大坂夏の陣後、徳川幕府は大坂城の再築を計画、立案者は家康とみられ、周到に準備が進められます。近世高槻城の調査成果はその事実を裏付けるものでした。

<<前ページへ戻る このページのトップへ△